電力自由化(応用知識編)

イギリス・フランス・ドイツ...ヨーロッパでの電力自由化の状況は?

電力の自由化は、日本が先陣を切って行われるものではありません。海外では、すでに電力の自由化がはじまっている国がいくつもあります。先輩たちに学べるところもあるかもしれません。世界でも電力自由化が進んでいるヨーロッパでの状況をまとめてみます。


イギリスの場合



ヨーロッパの中でも電力の自由化のはやいイギリスです。イギリスは、1990年に国営の電力会社を民営化、特殊な取引システムを導入しましたがうまく機能しませんでした。それを見直し、2000年に新しい供給体制になりました。


現在18社が電力、ガスを販売しているという状況です。


スーパーマーケット事業者、生活共同組合が供給している電力もあれば、自然エネルギーから発電した電力を販売するところまでいろいろな会社がいろいろなプランを提供しています。


たくさんのプランがあると消費者はどれを選んでいいか迷ってしまうところ。イギリスも4000以上の料金プランがあったようですが、2014年にイギリス政府規制当局は、電気・ガス料金のプラン数やディスカウントの方法を制限するという規制を設定。プランは、100程度になりました。


100の中からだと、自分にあったのを選びやすいですね。消費者に親切です。日本にはまだそうゆう規制がないので、無制限に出てきそうです。


イギリスで過去に他社に乗り換えた人の割合というのは、約4割。その理由の大半(76パーセント)は、値段が安くなるからです。(カスタマーサービスが良くなるからというのは、5パーセント程度)


乗り換えなかった人の理由は、今の会社に満足しているという人が大半。他社に乗り換える手続きが面倒だという人も結構多いです。何か日本も同じような状況になりそうですね。


細かくみると月に0.7%から0.8パーセント、年間でy買う1割の人が、電気、ガスの契約先をかえています。一定数常に流動しているという感じですね。


日本でも携帯、スマホで乗り換えキャンペーンなんかやっていますが、電気でもそうゆうサービスがあるとどんどん契約先を変える人が出てきそうです。


フランスの場合



フランスでは、家庭向け電力が、2007年に完全自由化されています。少し前ですね。


それまで国営企業が独占していたガス、電気でしたが、自由化により新規参入の企業が出てきました。現在フランス全土に電気、ガスを販売しているのは、12社。地方限定もプラスすると160社以上あるようです。


しかし今だ電力市場、ガス市場を牛耳っているのは、旧国営企業。新規参入の会社は1割にも満たない状況です。


長い間1社独占だったため、電力事業のノウハウを持った有力な競争相手がいないんですね。日本は自由化になっても、もともと地域ごとの電力会社が分かれていたので、独占ということにはなりません。


新規参入がシェアを伸ばすのがむずかしいというのは同じかもしれません。


どれくらいの人が、電気、ガス会社を変更しているかというと1年で、約2パーセントの世帯。ごく僅かです。イギリスが10パーセントのことを考えるとかなり低いです。過去の累計で考えると、1割の人が変更していますが、イギリスは4割なのでやはりぜんぜん低い数値です。


ちなみに、フランスの電力は、原子力発電が8割を占めます。グリーン電力に特化した電力会社なんていうものもあり、反原発の風潮が増えると、そうゆう会社が勢力をのばすかもしれないですね。


ドイツの場合



ドイツの電力自由化は1998年。ドイツの自由化は、成功したと言えない状況のようです。


いくつも理由があるようですが、まず、供給会社の数が多い。地域限定の電力会社がメインで、全部で1100もの会社が、1万種類以上の電気料金プランを提供しているとのこと...


1万...この中から一番自分に合ったもものを選べと言われても不可能ですね。もちろん地域ごとの電力会社なのでその数は絞られますが、ベルリンなどの主要都市に住んでと、約100社近い電力会社の中から選ぶことになります。


新電力会社の不祥事も起こりました。電力料金の前払いするかわり、安くなるというというサービスを実施した会社は、60万人の顧客がいましたが、倒産してしまいました。前払いしたお金は、払い損です。


日本でも前払いのサービスをはじめてくる会社がいるかもしれませんが、危険かもしれません。どれだけ電気を使うのか分からないのに前払いというのもおかしなはなしですが...


新規入会キャンペーンでも問題がありました。初年度を電気料金を大幅に割引してくれる「新規入会キャンペーン」


ただ、契約書の中に小さく「いつまでに解約しないと、自動的に契約更新」などの条項がかかれていて、翌年度からは高額な料金を請求。解約時は高い違約金が発生という悪質な会社です。


どこの国でも一緒。日本でも他の分野で同じようなトラブルがありますね。新電力販売でも同じような手を使ってくるところがあるかもしれません。ひっかからないようにしたいところです。


これらのせいで、ドイツの新電力は、消費者の信頼を失ってしまっています。日本も同じ轍を踏まないようにしたいものですが...


イタリアの場合



イタリアは、2007年から電力自由化になりました。フランスと同じで少し遅めですね。それ以前のイタリアは、国営企業が電力とガスを独占していました。


自由化後も電力のほとんどをその企業が牛耳っています。これもフランスと同じです。電力・ガス会社を変更する割合は、一般家庭で年間に5パーセントから7パーセント。割合は、フランスより少し高いです。


イタリアの特徴として海外のエネルギー企業が進出しているということがあります。となりの国でつくった電気を送ることができますからね。日本のような島国だと参入しづらいところでしょう。


こうやってヨーロッパの中だけみても随分状況が違います。日本も成功した国を見習いたいところです。


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